久々にリニアレギュレータの話題です.
実際に直流安定化電源とAnalog Discovery 2を使って,(ほぼ)無負荷で入出力電圧特性を計測してみました.
測定している pic.twitter.com/H1ckQlGYk3
— AUDIY (@AUDIY14) September 20, 2021
で,計測した結果をグラフにしたんですが,
こちら正電源側.
そしてこちらが負電源側.グラフを視覚的に比較しやすいよう,こちらは符合を反転させています.
負電源側の入出力電圧差が1V前半なのは,エミッタ出力でダーリントンのフォロワを最終に入れているので「こんなもんかな」と納得がいきますが,正電源側の入出力電圧差が3V近いのは電源レギュレータとしてはあまりにも不便すぎる特性です.
いちおう9V以上で安定動作することを目標としていたのでそこはクリアできていますが,正負でこれだけの差があるというのも不思議です.全てコンプリメンタリトランジスタで構成していますし.
今回のレギュレータは全帰還をかけているため,最も怪しいのはツェナーダイオードに電流を供給する定電流源かと思われます.(ツェナーダイオードの電圧が固定されるまでの十分な電流が供給されていないと予想しています.)
次回はツェナーダイオード直近の入出力電圧差を計測し,ここが本当に原因なのかを探っていきたいと思います.